2017-01-01から1年間の記事一覧

最後の水曜日

今朝は空も矢印の木も美しいと思った。命の気配が感じられない、白い朝だった。 日めくりカレンダーも残り数枚で終わる。今年は新しいことを2つ始めた。向き不向きがあり報われないことや結果に繋がらないことがあるにしろ、何かを頑張ることは素敵でとても…

くるくる

スプーンでくるくるかき混ぜる彼女の表情がくるくる変わるくるくると踊るくるくる、って言うとおとぎ話の一部みたいになって面白い。それだけ。

家から見える背の高い木は矢印型をしている。矛先は空。夏は鮮やかな緑色だから死んだらきっと天国へ行ける秋は真っ赤になるから地獄へおちる冬は、色を失い静かにひっそりとしているので「そこにいていいよ」と言われているような そんな感じがする。冬と春…

大丈夫

昨日、久しぶりに家族で出かけて実家に泊まった。実家では大好きな映画のDVDをみんなに観せて私が1人で騒いだり、妹とゲームをしたり、母親ともう1人の妹を交えてトランプで遊んでいたのだけれど、次第に会話の雲ゆきが怪しくなり妹が「仕事をしたくない」と…

いつまで

帰り道、宇宙との境目が曖昧になったような深い青色の空を見て大きく息を吸い込む。目から涙がこぼれて、頬で冷たくなった。日常の中で泣きたくなることがたくさんある。朝、自転車置き場のおじさんにお弁当作ったきた?と聞かれて作ったと答えると偉いねえ…

羊数える

朝起きて、布団を畳み、目を覚ますためにカーテンを開けてみたが太陽はまだいなかった。がっかりして窓に触れるとひんやりして心地よかった。そして夏はせわしなく降り注いでいた蝉時雨の代わりに、コオロギの涼やかな鳴き声で部屋の中は満ちていた。また季…